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喜ぶ・デレ 校長日誌 西砂の空から No210 (2016/9/25)

校長日誌 西砂の空から No210 (2016/9/25)

  先週の火曜日の全校朝会での私の講話です。

 今日のお話の主人公は、北京とリオのパラリンピックの走り幅跳びで銀メダルを獲得した日本人の義足陸上選手、山本篤選手です。

山本選手は、高校生の頃バイクの事故で左足を失いました。事故で足を失ったときには、涙が止まらなかったそうです。でも、山本選手は、そんな状況から立ち直って、銀メダルを取るまでになりました。なぜでしょうか?

山本選手は、「ここまでやってこられたのは、支えてくれた家族や友人、そして2人の恩師との出会いのおかげ」と言っています。

一人目の恩師、先生は、事故のすぐ後にリハビリを担当してくれた、理学療法士の先生です。仮にA先生と呼びましょう。A先生は、元気をなくしていた山本選手を励まして、前向きに生きていくようにしてくれたそうです。感動した山本選手は、「自分もA先生のように、理学療法士になる」と思ったそうです。でも、A先生は反対しました。「理学療法士は、体力が必要で、患者さんの全体重を支えなくてはいけない。あなたは義足で、それは難しい。」という理由です。そしてA先生は、山本選手に「義足を作る人になるように。」と勧めてくれました。そして、山本選手は、福祉系の専門学校に進学します。山本選手は、その専門学校から、さらに大阪体育大学に進学します。

そこで出会ったのが2人目の恩師、陸上部の先生、伊藤章先生でした。伊藤先生は、山本選手に科学的なコーチをします。そして、山本選手の力が花開き、大学を卒業した後の北京パラリンピックで銀メダル、さらにはリオパラリンピックでも銀メダルを取るまでになったのです。先生の存在って、大きいですね。

校長先生は先週の水曜日から金曜日まで5年生の八ヶ岳自然教室に行ってきました。引率してくださったのは、5人の先生方と一人の看護師さん。3日間、5年生は本当によく頑張りました。

でも、忘れてはいけないのは、先生方の支え、バックアップです。先生方は朝早くから深夜まで全力で5年生をサポートしていました。先生の支えがあったからこそ、5年生は輝けたのだと校長先生は思います。 

皆さんの周りには担任の先生、専科の先生、支援員の先生などたくさんの先生方がいらっしゃいます。その先生方は、みなさんに様々なことを話してくれたり、皆さんのために一生懸命努力する後ろ姿を見せてくれたりして、皆さんにいろいろな影響を与えてくださっていると思います。その出会いを山本選手のように大切にして、先生方からいろいろ吸収して、これからの人生に生かしていってほしいと思います。