日誌

喜ぶ・デレ 校長日誌 西砂の空から NO137(2015/11/17)

校長日誌 西砂の空から NO137(2015/11/17)

全校朝会校長講話

おはようございます。この写真を見てください。これは、ショッピングセンターにあるマークです。

このマークは何の意味か分かりますか?(※子どもたちから「車いすのマーク!」との声)そうですね。この場所は、車いすを利用している方のための駐車スペースです。


では、ここでクイズです。お年寄りの方、おじいちゃんやおばあちゃんは、このスペースに駐車してもよいのでしょうか?
黙って手を挙げてください。お年寄り、おじいちゃんやおばあちゃんは、ここに車を駐車してもいいと思う人?ダメだと思う人?(ダメだと思う子どもが多数)

では、さらに聞きます。妊婦さん、つまりおなかに赤ちゃんがいる人は、ここに車を駐車してもいいと思う人?ダメだと思う人?(ダメだと思う子どもは少数派)


日本のある場所で、このことが問題となりました。

妊婦さんがここに駐車して、買い物から戻ったら、次の言葉が紙に書いてあって、フロントガラスに貼ってあったのです。それは、「人間のくず」と言う言葉でした。さらにこんな言葉がありました。

障害者でも、お年寄りでもないのに、障害者マークを車に付け、障害者専用駐車場に車を止める。これは、人間のくずがやること。今、大切に抱いている赤ちゃんがそれを知ったらどんなに悲しむか…自分の母親が低レベルな人間だととても悲しむでしょう。こんなことをして恥ずかしくないですか?となりの「連れ」にも同じことを言ってやれ。みんな見てるよ。どこでも見られてるよ。」

 「

車いすの駐車スペースに、妊婦さんが駐車してはいけない、と言っているのですね。では、皆さんに聞きます。妊婦さんがしたことは○でしょうか?×でしょうか?

正解は、○なのです。

実は、この車いすのスペースは、車いすを利用している人はもちろん、お年寄りも、妊婦さんも駐車してよいのです。次のマークを見てください。

これは、茨城県が出している駐車場利用証です。(※茨城県の障害者等用駐車場利用証を提示)。絵からわかるように、車いすの方も、お年寄りの方も、妊婦さんも、駐車してよいというマークとなっています。

皆さんのお母さんもそうですが、妊婦さん、おなかに赤ちゃんがいる人は、子供の命を大切にしながら生活しています。おなかの赤ちゃんのために、重い荷物を持ったり、長い距離を歩いて身体に負担がかからないようにしたりすることはお母さんとして当たり前のことなのです。また、もうすぐ赤ちゃんが生まれるというときには、お腹が大きくなるので、ドアを開ける時に大切なおなかが隣の車に当たってしまいそうになることもあるそうです。だから、車いすの人たちと同じ広いスペースのところに駐車してもよいことになっているのですね。


私たちは、まだまだ障がいのある人、お年寄り、妊婦さんたちのことを知りません。知らないことは恥ずかしいことではありません。知らないのに、そのままにしていたり、勝手な思い込みをしていたり、が恥ずかしいのです。


だからこそ、もっと知ろうとしましょう。もっと話しましょう。妊婦さんや、お年寄りや、車いすの人や、目の不自由な人たちと。

今、西砂小学校には、車いすの人たち、目の不自由な人たちが来てくださっています。いろいろなことを学ぶチャンスですね。勝手に思い込まないで、どんどん積極的に話して、どんどん調べて、いろいろなことを知りましょう。違いを知ることが温かい地域、温かい学校、温かい日本、温かい世界を作っていきます。


 

 

 (車いすの駐車スペースマークを提示)