日誌

喜ぶ・デレ 校長日誌 錦町の空から NO923 (2019.8.10)

校長日誌 錦町の空から NO923 (2019.8.10)

 エミール

 先日オペラ歌手の佐藤しのぶさんのコンサートに行ってきました。「え?オペラ?内野校長が?・・・柄にもない。」「相撲観戦ならわかる。」と言われるのは百も承知です。でも、好きなんです。オペラも、佐藤しのぶさんも。
 コンサートを堪能した後、書籍やCDの販売がありました。思わず書籍を買ってしまいました。なぜかというと、佐藤しのぶさんのサイン本だったからです。その著書「佐藤しのぶ 出会いのハーモニー(佐藤しのぶ著、東京書籍刊)」の山田洋次監督との対談の部分にこんな記述がありました。
「・・・(山田洋次監督の言葉)ルソーの『エミール』の中に出てくる有名な言葉に『子供を不幸にするのは簡単だ。求めるものをすべて与えてあげればいい』ってある。まさに今の子供たちは、そうなりつつありますね。・・・」(同著P141 )
 何でもかんでも思い通りに行くって、子供たちにとって良くないですね。学校はある意味、世の中に出る前に社会勉強をする場でもあるわけです。すべて思い通りに行くわけはない。
 学習も同じで、先生が一から十まで教えてしまったら、子供たちは考えなくなる。
 どれだけ考える余地を残してあげられるか、それを自分たちで考えて結論まで至った、という意識にさせることが私たち教師の使命なのではないかと思います。