日誌

喜ぶ・デレ 校長日誌  錦町の空から NO517  (2018.11.14)

校長日誌  錦町の空から NO517  (2018.11.14)
 
 避難訓練にかける想い

 月曜日の全校朝会の講話は、副校長先生が務めてくれました。なぜ話したがりの校長ではなく、副校長先生だったのでしょうか?
 実は、その理由は、以前の総合防災訓練にさかのぼります。
 私はこの訓練について、ブログに書いていますが、実は、この訓練の際、いつもは「おかしも」の約束をしっかり守る三小の子供たちが少々私語をして珍しく騒がしくなっていたのです。(特に1~4年生がおしゃべりしてしまったのです。5・6年生は下学年を注意してくれていたのですが・・・・。先生たちが不在の想定で、自分たちで避難、整列したため気持ちが浮ついてしまったのでしょうか。)
 そのため、いつも(私と違って)温厚な、いつも(私と違って)笑顔で、いつも(私と違って)穏やかな話し方の副校長先生が、珍しく大きな声で子供たちに注意を与えたのです。子供たちもさすがに水を打ったように静まりました。
 このときのことを、副校長先生は、子供たちにきちんと伝えたい、と想ったため、今回の全校朝会講話となったわけです。

講話の演題は、「苦い思い出」。

副校長先生の苦い思い出とは、副校長先生がまだ若いとき(今も若々しいですが)、つまりかなり昔のことです。
勤務していた学校で、非常ベルが鳴ったのですが、当初は、先生方がミスかと思い、すぐに動かなかったそうです。その後、避難本部で動いてはいけない、職員室で指揮命令を務めなくてはいけないはずの教頭先生が直接出向いて確認し、発火を目視し、避難命令を出したそうです。
ところが、何と、避難中に子供たちがふざけたり、大騒ぎしたり・・・。本当の火事だったのに、避難訓練よりもひどい有様だったそうです。
幸い、火事はぼや程度で済み、誰もけがも体調不良になることはなかったようですが、これはたまたまのこと。奇跡的だったと言えるでしょう。
このことを踏まえ、先生方が「このままではいけない!」と反省し、子供たちを避難訓練に真剣に取り組ませるように、全校一致したそうです。その甲斐あって、大きく改善したとのことでした。
このような苦い経験があったからこそ、総合防災訓練の際に、私語をしていた、真剣みにかけているように見えた副校長先生が珍しく大きな声を出したわけです。
最後に副校長先生は言いました。
「避難訓練を真剣にできないと、本当の火事の時に、命を守れません。避難訓練では『おかしも』の約束をしっかり守って、真剣に取り組みましょう。」