日誌

喜ぶ・デレ 校長日誌 錦町の空から NO2293 (2021.11.8)

校長日誌 錦町の空から NO2293 (2021.11.8)

 授業風景から

 6年生が国語の研究授業に取り組みました。教材は「鳥獣戯画を読む」(高畑 勲 作)です。
 今回の授業のねらいは、「筆者の主張に納得できるか、納得できないか」について自分なりの考えをまとめ、クラスで交流し、話し合うことです。

 子供たちはここまでの学習でこの説明文での筆者の主張を「『鳥獣戯画』は、国宝であるだけでなく、人類の宝なのだ」としました。

 この主張が納得できるという子供と、納得できないという子供に分かれました。
 まずノートに自分の主張とその根拠を書きました。その後、ペアやトリオで意見を交流しました。

意見を交流し合う子供たち。

「筆者の主張に納得できない派は3名」、「3名以外全員が納得できる派」でしたが、根拠はそれぞれ違っていたため、交流の際、しっかり自分のノートに相手の意見の要旨を書き留めていました。

意見交流が終わった後、全体で交流。はじめに「納得できる派」が、次に「納得できない派」が意見を述べました。
意見は活発に交流されました。
「納得できる派」は、「描かれてから850年も先人たちに大切に保存されていて、(筆者の推定だが)漫画やアニメのもとになったことから、国宝であり、人類の宝というのは納得できる」というもの。
これに対して「納得できない派」は、「実際、『鳥獣戯画』は国宝。だけど、人類の宝というまでの証拠は示されていない。ちょっとオーバーではないか」というもの。
 この後、議論が交わされましたが、この日は時間切れ。
 授業の終わりに担任が今日の論議をまとめました。そして最後に人数の移動を確認したところ、一人「納得できない派」が増え、4名になりました。

アニメ界の巨匠高畑勲さんの考えだからと言って、全員が納得できるかどうかは別問題です。
意見が交流される中で、子供たちの考えも深まっていくのを感じました。