日誌

昭和12年の記録から


さて昭和12年度の學校日誌。西砂川尋常(6年)
高等(さらに2年)小学校という名前。尋常小学
校の6年間は義務教育で無料。前年に二・二六事
件があり、この年の11月に日独伊防共協定が成
立した頃です。

その昭和12年(たぶん11年度卒業生)の卒業
写真です。当時の服装がよく分かる貴重な写真で
す。校舎も立派ですね。

立川市でも、軍隊に加わって戦地に行く、出征兵士が
増え始めた頃。一族で写真を撮ったり、写真館で写真
を残した人も。

昭和12年7月22日。五番組の斎藤さんと
いう方が、出征されるので、代表で、校長先
生と郡訓導(当時の教諭)が立川駅まで送迎
に行ったと書いてあります。

さらに戦争が進むと、九小でも昨日まで教えて
いた先生が、突然出征され、びっくりしたこと
もあったそうです。もちろん大人は分かってい
たけれど、子どもたちには内緒だったのでしょう。
写真の草野先生も、出征に当たって「さらば武
蔵野よ」と言う詩を残しています。どんなお気持ち
だったのかは、計り知れません。国語の物語文
「一つの花」の一場面のようです。貴重な学校日
誌ですが、ほとんど残ってません。昭和20年
(終戦)とか大正12年(関東大震災)の日誌を残
している意味がすぐに分かりましたが、12年に
も貴重な記録が残っていました。