■この時期の著名な句に『朝がほや 一輪深き 淵の色』(与謝蕪村)という句が
あります。季語は朝がほ(朝顔)、季節は秋です。旧暦なのでアサガオが秋という
のも味わいがあります。高校時代のノートに「一輪のアサガオの色を見ていると、
水底(みなそこ)の深い淵をのぞきこんでいるようだ」と解釈が書いてありました。
おそらく板書をそのまま写したと思われます。「初句切れが『朝がほや』の『や』
でわかる」というメモも付いています。試験対策の記述だと思います。今ならじっ
くり句を鑑賞できます。ですから、断捨離が進みません。(8月24日飯田芳男)