日誌

Hello校長室520


■『おいしい記憶』で賞をとったエッセイを読みました。8月30日読売
新聞に掲載されていました。筆者が高校に落ちた時、合格と聞き待ちえた
近所のおばちゃんが、手作りスポンジケーキを持ってきてくれたそうです。
続けて内容を紹介します。泣きじゃくる筆者と両手で×をするお母さん。
沈黙の中、おばちゃんが奇声をあげます。「わあーやってもうたあ」ケー
キにおばちゃんのメガネが落ちケーキの文字がつぶれました。その文字は
「…でとう」になっていたとか。「おめでとう」を見せないおばちゃんの
優しい荒業(あらわざ)だったと筆者は述べています。文末で、美味しさ
とは、「美しい心で届けられた味」だと結んでいます。読後、私は、自分
の『おいしい記憶』をたどっています。    (9月1日飯田芳男)