日誌

Hello校長室215


■合唱祭で、あらゆる場所から丁寧に撮影している担任に感心して
いました。写っていない生徒が出ないように配慮に配慮をかさねて
いました。そんな光景で思い出したことがあります。私は、文集を
作ったとき、一人の子を忘れてしまったのです。小学校3年生を担
任したときです。38人そろえたつもりが一人抜けていたのを見落
としてしまったのです。配慮が足りませんでした。年度末の保護者
会で文集を配布した直後、お母さんに猛抗議を受けました。用紙も
自腹で用意し休日に出勤した努力も一瞬にして消えました。子ども
の気持ちを思えばお叱りを受けるのは当然です。丁寧にお詫びまし
た。その年の暮れから30年間、その子と年賀状のやりとりをして
います。昨年の葉書には、「今は息子があの文集を読んでいます。」
とありました。作り直して良かったと思っています。でも私にとっ
ては、ほろ苦い思い出です。      (11月1日飯田芳男)