日誌

03.21.部活動の指導方針(校長コラム)

部活動は、本校の教員(顧問)に加えて、地域にお住いの方々(部活動指導員、外部指導員)にも、ご協力いただきながら運営しています。
スポーツ庁は、部活動に関するガイドラインを策定しています。なぜなら、いわゆる勝利至上主義のもと、大会等で「勝つことのみを重視した過度の練習」は、生徒の心身のバランスのとれた発達を妨げる恐れがあるからです。
本校は公立の中学校ですので、部活動は、このガイドラインの趣旨に沿って運営しています。活動日数も、賛否あることは承知していますが、ガイドラインのとおり、平日は最大で週4日、土日は最大でどちらか半日のみとしています。ただし、大会が1日かかることもありますし、例外として大会が日曜日の場合、その前日(土曜日)に活動することもあります。
本校の指導者は皆、ガイドラインの内容を理解しています。このことは、部活動指導員、外部指導員の方々も同様です。

しかし・・・
「ガイドライン?そんなの守っている学校なんてないんだから、私は、ガイドラインは無視します。」
「私は、男子(あるいは女子)を教えるのが専門ですので、女子(あるいは男子)の練習には力を入れません。」
「練習についていける生徒のみ強くします。ついてこられない生徒は辞めてしまっても仕方ありません。それが現実です。」
このような指導者の言葉をこれまで何度も聞きました。
本校では、そういう方針の指導者に、指導をお願いすることはありません。

「大会等で勝つ」という目標を部内で共有することは大切です。しかし、「勝てないからダメ」「ついてこられないから辞めろ」という考えで行う部活動は、もはや教育活動ではありません。

子どもたちの才能は、いつ開花するかわかりません。中学校の部活動は、生涯スポーツの視点も踏まえながら、子どもたちの可能性の芽を摘まないようにしながら、子どもたちの可能性を信じ、個々の能力を伸ばすことが大切です。
入学当初に入部したスポーツ(又は文化的な活動)が「楽しいなあ」「卒業しても続けたいな」「もっとがんばりたいな」って思えるように、可能性を伸ばしながら、次につながる指導が重要だと思います。

先日まで、新年度に向けて、「部活動の顧問の分担決め」や「部活動指導員や外部指導員の面接・採用活動」を行ってきました。魅力的な指導者による部活動が行われるよう熟慮を重ねてきたところです。

なお、本校では、新しく部活動を創設する予定はありません。特に、チームスポーツは、一定数以上の選手を確保する必要があり、仮に、運動部を増やすと、既存の部活動が成立しなくなる恐れがあります。今いる子どもたちのことを考え、今ある部活動の運営に支障が出ないようにする必要があります。

何だか、まとまりのない文章になってしまいましたが、今日は、部活動に対する本校の考え方について書いてみました。

今週もお疲れ様でした。