日誌

09.16.教員の超過勤務(校長コラム)

今日は、普段はあまり語られない「教員の勤務時間」について書いてみようと思います。
本校の場合ですが、教員の勤務時間は、朝8時15分から夕方4時45分までとなっています。
そして、教員は、給食指導があるため、長期休業日を除き昼食休憩はありません。その代わりに「夕方に45分間の休憩」があります。

そこで問題になるのが部活動指導です。
部活動は夕方に行いますので、「夕方の45分間の休憩」と重なってしまいます。
また、勤務終了時刻の4時45分以降も活動が行われますが、教員には時間外手当(残業代)といった制度はありません。

したがって、「教員の休憩時間を確保すること」「勤務時間外のルーティンワークを減らすこと」が求められます。「部活動の外部委託」「教員の時差勤務」等、色々な方法が考えられますが、これは全国のすべての公立中学校に共通する問題です。

たとえどんなに効率よく仕事を進めたとしても、たとえ保護者や地域の皆様の多分なご協力をいただいたとしても、たとえ支援員等を大勢配置したとしても、教員の休憩時間と勤務時間後に行われている部活動の問題を解決しない限り、仕事が勤務時間内に終わることはありません。
部活動の教育効果を否定するつもりはありません。また、部活動に対する生徒や保護者の皆様の期待が少なくないことも理解しています。
問題は、内容ではなく、労務管理の矛盾です。
真剣に考えていきたいと思います。

ところで、本校では、令和6年1月15日(月)〜17日(水)に1年生でスキー教室を行いますが、そこでも超過勤務が発生します。
教員は、夕方4時45分以降も、夕食指導、入浴指導、就寝指導、体調不良者の対応等、実に様々な業務があり、生徒が寝るまで気が休まりません。

ただし、宿泊行事(修学旅行、スキー教室)については、部活動とは異なり、超過勤務分の振替(休み)が取得できます。そういう制度になっています!?
しかしながら、平日はどの教員も授業があって実際はなかなか休めないのが現実ですので、スキー教室最終日の翌日にあたる1月18日(木)を1年生のみ休業日(休み)にしようと思います。

「初めてのスキーで疲れた」「慣れない環境でよく寝られなかった」という生徒もいることでしょう。翌日が休みであれば、疲れもとれると思います。
そして、教員も超過勤務分の振替(休み)も取得できます。

なお、本校では、夏休みを短くする等の対応を行っていますので、1日休みを増やしたとしても、国が定めた年間の授業時数はクリアーしており、授業の遅れ等の心配はありません。

「生徒の健康」「職員の健康」、どちらも大切です。
ここでいう健康とは、体だけではなく、心の状態も含みます。
職員が落ち込んでいたり、イライラしたりしている学校・・・、そんな学校に子どもを通わせたくありません。
子どもも大人も健康第一です。