日誌

12.26.2割の人たち(校長コラム)

「物事の結果の8割は、全体の2割の要素によって生み出されている」と言われることがあります。

具体例で言うと、
 ・お店の売上の8割は、2割の主力商品が占めている。
 ・仕事の8割は、2割の職員の力によって成り立っている。
 ・説明した内容の8割を理解してもらうために、資料の2割のページに力を入れる必要がある。
といった感じです。

あくまで経験則の話ですが、納得できる部分が多いように感じます。
そして、この考え方は「パレートの法則」といい、様々な場面で応用可能です。

現在、来年度の四中の人事構想を考えていますが、各仕事(各プロジェクト)を円滑に進め成功させるために「パレートの法則」でいう2割の人たち(その仕事のリーダー)を誰にするのか慎重に検討しています。各職員の得意分野、適性を踏まえた人選にしなければいけません。

ここらか先は、四中のことではなく、あくまで一般論として書きますが、「パレートの法則」の2割に該当する人は、少なくともその分野において「優秀な人」であることは間違いありません。

そして、特定の分野ではなく、常にこの2割の集団に入るような、いわゆる「すごい人」が一定数います。「優秀」かつ「万能」な人たちです。そして、そういう「すごい人!」たちに仕事が偏る傾向があります。

「仕事が山積み!何で自分ばかり忙しいんだろう??」と感じている人がいたとき、この問いに対する答えは次の3点です。
(1)その人が優秀かつ万能なので、色々な仕事がまわってきている
(2)ブラックな職場環境
(3)その人の仕事が遅い

(2)は職場に問題があって、(3)はその人自身の問題であるわけですが、(1)についてはどう考えればよいのでしょうか。

「パレートの法則」のとおりであるわけですが、以前(かなり昔)、私の上司から「宮本さんは優秀だから仕事がまわってくるんだよ。」と言われたことがあります。そのときは、褒め言葉だと思っていましたが、実は、(1)だと思わせておいて、本当は、(2)や(3)であった可能性があります。上司に気を遣ってもらっただけ・・・。あるいは、ブラックな職場環境だったか・・・。

いずれにしても、特定の人に頼っているような体制の職場は、少なからず課題があるわけで、仕事のバランスも考えなければいけません。

というようなことを考えながら、職員の人事構想を検討しています。とはいえ、急ぐ話ではありませんので、時間をかけて考えようと思います。