日誌

04.26.適切な教育支援(校長コラム)

ある小学校での話です。
先生はある児童に次のように言いました。
「宿題を忘れた人は、中休み外に遊びに行ってはいけません。教室に残って宿題をやりなさい。」
その後、教室に残らなかったことに対し、
「宿題をやるように言ったのに、なんで、中休み、遊びに行ったの?」
「明日こそは、宿題やってきなさい!」
そして、次の日、
「えっ?今日も宿題を忘れたの?あなたが忘れないように先生が、連絡黒板に宿題の内容を書いてあげたのに・・・。」
「あなたはいったい何を考えているの?」

子どもに悪気はありません。
おそらく、中休み、教室に残りなさいという先生の指示が、その子の記憶に残っていなかったのでしょう。また、先生が丁寧に連絡黒板に宿題の内容を書いてくれましたが、そもそも、そのことに気づいていないか、あるいは、書き写すことが苦手なのか。
丁寧に声をかけたり、連絡黒板に先生が書いてくれたという学校側の支援策が、その子どもには合っていなかったということでしょう。

どんな支援策が有効なのか、学校は丁寧に検討する必要があります。
昨日、本校で、教育支援担当の教員が「わかりやすい宿題の提示方法」について話し合っていました。私もその話し合いに参加していましたが、そのとき、先程の小学校の話を思い出しました。
適切な教育支援ができる学校であるためには、教職員の深い愛情、やる気、そして、連携、経験、知識が必要です。