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校長コラム
03.23.水陸両用ブルドーザー(校長コラム)
先週金曜日に「EXPOスクールキャラバン」を行い青木あすなろ建設株式会社の皆様に「ミライの水中工事」というテーマで、講義&体験活動を行っていただきました。
学校教育において民間企業の取組を直接知る機会は意外と少ないことから、とても貴重な取組となりました。
青木あすなろ建設株式会社様のみが所有する水陸両用ブルドーザー、水深7mまで入れる優れものです。
今日は、この水陸両用ブルドーザーについて、書こうと思います。
〇水陸両用ブルドーザーは、遠隔操作で動かすため運転席がありません。水中でも力強く作業する様子をYouTubeで見ました。全国各地で、人のために活躍しています。
〇水陸両用ブルドーザー、そもそもかなりマニアックです。こういうマニアックな世界、嫌いではありません。授業が終わっても教室に戻らず、青木あすなろ建設の皆様に質問を続ける生徒が3人いました。水陸両用ブルドーザーは、子どもたちの心をつかむ不思議な力があるようです。
〇水陸両用ブルドーザーは、何と1台、2億円以上するそうです。ちなみに、ラジコンはいくらでしょうか?安ければ欲しいと思いましたが、驚きの200万円超えです!!
〇東日本大震災の復興支援についてのお話がありました。最前線で発災直後から復興に取り組む人たち、心の底から尊敬します。
〇青木あすなろ建設様より、『のっぽのスイブル155』という絵本を2冊、本校に寄贈していただきました。1年生のフロアー(4月以降は図書室)に置こうと思います。水陸両用ブルドーザー(略してスイブル)が主人公の絵本です。ストーリーは実話です。「絵本になる仕事」、素敵です!
03.22.校舎内でかくれんぼ(校長コラム)
今日は、コートがいらない程の暖かな春らしい陽気となりました。私は、三男が通う保育園の卒園式に出席しました。とても感動的な卒園式でした。どうも最近、涙もろくなった気がします。年をとったからでしょうか・・・。
さて、明後日月曜日は、1学年学級委員会と2学年学級委員会が共催で「校舎内でのかくれんぼ大会」を企画しています。昨日、校長室にも、隠れる場所を探しに来室する生徒が何人かいました。この企画ですが、発案者は生徒で、ルールもすべて生徒が考えています。
新しい取組は、とりあえず、やってみることが大切だと思います。
「実施する」→「課題を整理する」→「改善策を考え、さらにパワーアップさせた企画を検討する」という流れを生徒自身の力で進めることで、高い教育効果が期待できます。こうした生徒の自主的な活動は、今後も大切にしていきたいと考えています。
話は変わりますが、昨日、1年生を対象に、内閣官房国際博覧会推進本部事務局が主催する「EXPOスクールキャラバン」を2時間連続で実施しました。
実は、この「EXPOスクールキャラバン」ですが、本校は、今年度の早い段階で申し込みをしていました。しかし、本校の意向とマッチングする企業がなかなか見つからず年度末になってしまいました。ちなみに、本校がこだわったのは、「民間企業の優れた実践をご紹介いただけること」「体験活動が授業内に含まれていること」の2点です。
そのような中、ようやくマッチングしたのが青木あすなろ建設株式会社様です。粘(ねば)った甲斐がありました。普段は聞けない貴重な授業となりました。長くなりそうですので、詳細は、明日、書こうと思います。
03.21.部活動の指導方針(校長コラム)
部活動は、本校の教員(顧問)に加えて、地域にお住いの方々(部活動指導員、外部指導員)にも、ご協力いただきながら運営しています。
スポーツ庁は、部活動に関するガイドラインを策定しています。なぜなら、いわゆる勝利至上主義のもと、大会等で「勝つことのみを重視した過度の練習」は、生徒の心身のバランスのとれた発達を妨げる恐れがあるからです。
本校は公立の中学校ですので、部活動は、このガイドラインの趣旨に沿って運営しています。活動日数も、賛否あることは承知していますが、ガイドラインのとおり、平日は最大で週4日、土日は最大でどちらか半日のみとしています。ただし、大会が1日かかることもありますし、例外として大会が日曜日の場合、その前日(土曜日)に活動することもあります。
本校の指導者は皆、ガイドラインの内容を理解しています。このことは、部活動指導員、外部指導員の方々も同様です。
しかし・・・
「ガイドライン?そんなの守っている学校なんてないんだから、私は、ガイドラインは無視します。」
「私は、男子(あるいは女子)を教えるのが専門ですので、女子(あるいは男子)の練習には力を入れません。」
「練習についていける生徒のみ強くします。ついてこられない生徒は辞めてしまっても仕方ありません。それが現実です。」
このような指導者の言葉をこれまで何度も聞きました。
本校では、そういう方針の指導者に、指導をお願いすることはありません。
「大会等で勝つ」という目標を部内で共有することは大切です。しかし、「勝てないからダメ」「ついてこられないから辞めろ」という考えで行う部活動は、もはや教育活動ではありません。
子どもたちの才能は、いつ開花するかわかりません。中学校の部活動は、生涯スポーツの視点も踏まえながら、子どもたちの可能性の芽を摘まないようにしながら、子どもたちの可能性を信じ、個々の能力を伸ばすことが大切です。
入学当初に入部したスポーツ(又は文化的な活動)が「楽しいなあ」「卒業しても続けたいな」「もっとがんばりたいな」って思えるように、可能性を伸ばしながら、次につながる指導が重要だと思います。
先日まで、新年度に向けて、「部活動の顧問の分担決め」や「部活動指導員や外部指導員の面接・採用活動」を行ってきました。魅力的な指導者による部活動が行われるよう熟慮を重ねてきたところです。
なお、本校では、新しく部活動を創設する予定はありません。特に、チームスポーツは、一定数以上の選手を確保する必要があり、仮に、運動部を増やすと、既存の部活動が成立しなくなる恐れがあります。今いる子どもたちのことを考え、今ある部活動の運営に支障が出ないようにする必要があります。
何だか、まとまりのない文章になってしまいましたが、今日は、部活動に対する本校の考え方について書いてみました。
今週もお疲れ様でした。
03.19.卒業おめでとう(校長コラム)
朝の玉川上水、雪が降っています。
雪の中の卒業式は、私は初めての経験です。
これはこれで、風情(ふぜい)があって嫌いではありません。しかし、生徒はもちろん、保護者の皆様、地域の皆様にとって、雪の中、学校まで歩くのは大変なことですので、「雪景色も素敵ですね!」などと安易な発言をするとお叱りを受ける可能性があり、特段、雪についてコメントするのは避けようと思います・・・。
さて、今日の第78回卒業式で、3年生127名の生徒が本校を卒業しました。
卒業証書を受け取る卒業生の姿は、とても頼(たの)もしく、未来ある若者の姿に、エールを送りたい気持ちでいっぱいです。また、式の中での「送る言葉」と「卒業生の合唱」も、心が込められていて感動しました。
人を思いやるやさしい気持ちを大切にしながら、前に進んでいってもらいたいと思います。
本校自慢の3年生、今後のご活躍をお祈りいたします。
ちなみに、卒業式後には、「写真撮影の時間」を設けました。
雪のため、校庭ではなく体育館に卒業生が再び集まり、舞台上も使って、自由に記念写真を撮っていました。
余談ですが、普段、昼休み等に校長室に遊びに来る生徒は、大半が3年生(昨年度は2年生)です。
今後は、校長室の来室者が大幅に減ることでしょう。寂しくなります。
03.18.かっこいい人たち(校長コラム)
明日は卒業式です。今日は、在校生と一緒に職員一同、心を込めて、会場の準備を行いました。きっと、温かい雰囲気の式になることでしょう。
さて、先週の「餃子パーティー」で全面的にご協力いただいた「大阪王将の皆様」を見ていて、私が感じたことを今日は書こうと思います。
〇当日朝の準備風景です。無駄な動きをしている人は1人もいませんでした。どんどん準備が進みます。皆、仕事か早いです。どの業界でも、仕事は、このスピード感が大切です。
〇全国の大阪王将のメニューを考えている松田さん、中華料理のみならず、イタリヤ料理、フランス料理、ハワイ料理、スペイン料理等、料理経験が豊富なまさに「料理のエキスパート」です。私のような素人が見てもプロであることがすぐにわかります。その道を究めている人は、身体全体からそのオーラが出ています。
〇餃子を素早く巻く方法を披露してくださった「神」ことスーパーバイザーの野上さん、これまでの努力や経験が自信につながり、その自信からくる明るさと余裕があります。すなわち、「仕事ができる人」です。
〇今回、準備してくださった具材は、何と500人前です。無駄なくいただきました。「四中生を美味しい餃子で、お腹いっぱいにしてあげよう!」とする大阪王将の心遣いを感じました。皆、やさしいです。「ハートのある企業には、ハートのある人材が集まる」ということでしょう。
〇ひたすら餃子を焼き続ける赤いエプロンの平山さんは、冷凍食品のヒット商品「大阪王将羽根つき餃子」の考案者です。フタも油も水もいらない冷凍餃子を考えた方で、何度かテレビでも拝見しました。当日は、生徒が巻いた餃子を別テーブルでどんどん焼いてくれていました。そのおかげで、生徒は時間内でたくさん食べられました。コツコツ努力する姿勢が自然と身についています。だから、困難を乗り越えながら、新しい発想で新商品を開発することができるんだと思います。威張らず努力している人は、魅力的であり尊敬します。
〇そっと窓際で実習の様子を見守る水色のエプロンを付けた野田さん、4時間ずっとお皿を洗い続けてくださいました。野田さんは、冷凍餃子のトレイを作る会社の社長さんです。上品なお人柄、立ち振舞に加えて、世の中の動きに合わせた洞察力や柔軟性、そして経営者としての強い信念を感じました。
〇今回の取組をコーディネートしてくださった冷凍食品部門の部長の佐藤さんは、餃子パーティーの後もスケジュールが立て込んでいるご様子でした。しかし、あくまで冷静で、バタバタした様子は一切見せません。実にスマートに仕事を進めていらっしゃいます。管理職の鏡です。
というわけで、大阪王将の方々は、スピード感をもって、信念を大切にしながら実にかっこよく仕事をしていました。いつも感激します。そして勉強になります。私も見習いたいと思います。