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2020年9月の記事一覧
Hello校長室547
■学校でほのかにキンモクセイの匂いがただよったような
気がしました。でも「そんなはずはない」と打ち消したら
あの甘い香りは消え去っていきました。彼岸花もゆっくり
鑑賞していないのに、もうキンモクセイが登場したのでは
趣(おもむき)がありません。1年があまりにもあっけな
く過ぎていくのは寂しいです。私の経験では中学2年の秋
から中学校生活はスピード感が増します。7歳の子の1年
より、14歳の子の1年間は早く感じます。「1年間の生
活を14回も繰り返すと、見通しがもてるから1年を早く
感じる」と、祖母が言ってました。45歳の私は(思いっ
きりサバ読み)45回も似たような1年間を経験している
のでマッハの速度で月日がながれます。『日々充実』を心
がけます。 (9月29日飯田芳男)
Hello校長室546
■給食は『さんまのおろししょうゆかけ』でした。そして
カボチャのサラダと、ごぼうのきんぴらは茎わかめ入りで
す。私は今シーズン初めてさんまをいただきました。高価
だと聞いています。栄養士さん、ありがとうございます。
ある生徒が「キクわかめ」と言っていた「クキわかめ」も
大変おいしくいただきました。私は葉っぱの方のわかめは
よく食べますが茎と言われる「芯」をいただく機会はあり
ません。茎は食物繊維とカルシウムが豊富だとか。さんま
と茎わかめで、昭和レトロな表現ですが元気モリモリです。
「キクわかめ」と言った生徒は「菊」を連想したのでしょ
うか。季節を感じるのは楽しいものです。時代を感じるの
はもっと楽しいです。 (9月28日飯田芳男)
Hello校長室545
■今年も271日経ちました。また急な秋の深まりで詩人
の高田敏子さんの作品『忘れ物』を読み返すことを失念し
てしまいました。『入道雲にのって 夏休みはいってしま
った サヨナラのかわりに 素晴らしい夕立をふりまいて』
冒頭だけ味わうと、過ぎ行く夏を惜しむ作品と思えます。
でも三連目は『だがキミ! 夏休みよ もう一度 もどって
こないかな 忘れものをとりにさ』と綴られています。私
は毎年この詩が意味する『忘れ物』を探しています。
(9月27日飯田芳男)
Hello校長室544
■井上靖氏の作品冒頭に『私は八月の終わりから九月の初
めへかけての、夏の終わりのごく短い何日かが好きである。
ことにその期間の海浜が好きである。』という一節の物語
があります。題名は「晩夏」です。今頃の季節は気に留め
なければ通り過ぎていきます。夏と秋の間の微妙な移ろい
を楽しむのもいいものです。中学生の頃はこの微妙な季節
感に気づきません。でも、心をたがやしてくれています。
大人になると思い出されるものです。それが楽しいのです。
(9月26日飯田芳男)
Hello校長室543
■校門のアベリアが花をつけています。道路や生垣に使わ
れているので良くみかけるのですが、花の名前がわかりま
せんでした。でも今日、用務主事が事務主事から聞き出し
アベリアと判明しました。とても嬉しかったです。和名は
「ハナツクバネウツギ」です。花衝羽根空木と書きます。
スイカズラ科ツクバネウツギ属とのことです。日頃から、
用務主事が手入れをしています。校門の両サイドに何気な
く植えてあります。アベリアの花言葉はなんと『強運』で
す。試合や試験の時「うまくいきますように」と話しかけ
るといいですね。さて月末で給食の予約機前がにぎわって
います。予約が「うまくいきますように」校長室から祈っ
ています。 (9月25日飯田芳男)
Hello校長室542
■3歳児健診で「動物はどれ?」と聞かれたお孫さんは、
ネコとイヌを指ささなかったそうです。どうして?と聞く
と「ネコとイヌは動物じゃないよ だっていつもおばあち
ゃんと一緒だもん」と答えたそうです。一緒に暮らす動物
は家族なんですね。3歳のお子さんの感性に目が潤みます。
私は中2の時、死んだカブトムシを土に埋めてお墓をつく
るつもりで学校に行きました。帰宅後カブトムシがいませ
ん。虫かごも消えてました。母が「ゴミにだしといたよ~」
とひとこと。この3歳のお子さんの言葉で私の暗い過去も
ふきとびました。 (9月24日飯田芳男)
Hello校長室541
■私が祖母に「学校の成績を上げるにはどうしたら良いか」
とたずねると「毎日、履物(はきもの)をそろえる!」と
答えがかえってきました。すると続けて、「心がそろうと
はきものもそろうから。」と小学校の先生のようなことを
付け加えました。これは禅の言葉で『脚下照顧(きゃっか
しょうこ)』と言います。他の人に向かって理屈をこねる
より、先ず自分の足元を見て自分のことをよく反省しなよ。
って言う意味のようです。さらに祖母は「そうするとぬぐ
時にそろえるようになる。はく時に心がみだれない。つま
り勉強の構えができる。」と。今日のニ中生、列がななめ
にそろっていました。心がそろった!
(9月23日飯田芳男)
Hello校長室540
■秋分の日です。うるう年の時は22日と思っていたら、そ
う簡単な理由ではないようです。国立天文台が説明していま
す。二中生の皆さん、ぜひ理科の先生にお尋ねください。私
は秋分の日は23日、敬老の日は15日、成人の日も15日
のイメージが強いです。教え子の秋さんは9月23日生まれ
敬(たかし)さんは9月15日生まれ、成さんは1月15日
生まれでした。祝日が移動しても覚えているものです。いえ
いえ忘れなくてはいけません。究極の個人情報でした。
(9月22日飯田芳男)
Hello校長室539
■敬老の日です。以前の私は「こどもの日」のヒーローだと
思っていましたがいつの間にか「敬老の日」こそが私の祝日
のように思えてきました。永六輔氏が紹介した言葉に『子供
叱るな来た道だもの 年寄笑うな行く道だもの』があります。
中学生の時にはどうってことない言葉ですが、今では文意を
しっかりかみしめています。この頃エレベーターで下に向か
う時「⇓」下のボタンを押さずに、「⇑」のように上のボタン
を押す自分がいます。「早く俺の所に来い!」と、エレベー
ターに命令している自分が情けないです。気品や落ち着きを
もち年をとりたいです。 (9月21日飯田芳男)
Hello校長室538
■私は、秋の七草がなかなか覚えられません。ハギ、キキョ
ウ、クズ、フジバカマ、オミナエシ、オバナ、ナデシコです。
今年もウイキペディアで確かめました。山上憶良は、七草の
なかで、朝貌(あさがお)を詠んでいます。でもそれがキキ
ョウだというのが定説のようです。秋の七草は万葉集の頃か
ら存在したようですね。春の七草は「食」を楽しみ、秋の七
草は「見る」ことを楽しむと言われています。私はくずもち
やおはぎを連想し、たっぷり「食」がそそられています。
(9月20日飯田芳男)
Hello校長室537
■卒業アルバム用の写真撮影のためカメラマンさんは大忙し
です。生徒を笑顔にする巧みな話術と共に、あちらこちらで
シャッターの快音を響かせていました。私も撮っていただき
ました。メイクさんに化粧をしてもらい、スタイリストさん
に衣装を用意…なんてことはありません。カメラマンさんか
らの「はい 笑顔で ゆったり」という注文に応じ、3分ほ
どで終了しました。3年生のために、教職員には見せたこと
のない最高(?)の笑顔を用意させていただきました。3年
生の皆さん、まだまだたくさんの思い出作りに精をだしてく
ださい。あっ、カメラマンさん、どうか私の写真に最高(?)
の修正技術をかましてください。 (9月19日飯田芳男)
Hello校長室536
■読売中高生新聞で「司書の先生が選んだとっておきの一冊」
というコーナーがあります。その中で『あさひなぐ』という
作品が紹介されていました。主人公は、東島(とうじま)旭
(あさひ)15歳高校1年です。「なぐ」というのは薙ぐと書
き、刃物などで横に切り払う様子を言います。つまり、なぎ
なたをかっこよく振る姿です。作品が有名なので二中生の皆
さんには説明不要だと思います。33巻にわたるコミックで
すが、どれか1巻読んでみてください。元気になれますよ。
私は女子中・高生にまじり、映画を見ました。青春がよみが
えりました。しかし館内での周囲からの視線は厳しいもので
した。「おじさん、なぜここに…」と。中・高生の心を知る
にはリスクも背負います。 (9月18日飯田芳男)
Hello校長室535
■桔梗の花が見頃だそうです。9月13日の読売新聞が瑞穂町
の青と赤の桔梗を紹介していました。花の下が三つに分かれて
いるのが特徴です。二中生の皆さんも探してみてください。も
うしばらくすると彼岸花も見頃を迎えます。私が中学生の時は
花に興味がありませんでした。若さがあり、日々前を向いて歩
いていたからです。今の私は、下を向いて歩いているので花に
目がいきます。さて定期考査が終わりました。「どいっぱつ!
ができなかったあ」という人。いつか「どいっき(土一揆)」
という正解をゲットできます。ゆっくり歩くのもいいものです。
(9月17日飯田芳男)
Hello校長室534
■八相縁起(はっそうえんぎ)という言葉があります。先日紹
介した「信楽(しがらき)のたぬき」が八つの縁起を表してい
ます。①笑顔 ②笠 ③大きな目 ④大きなお腹 ⑤通い帳
⑥徳利(とっくり)⑦金袋 ⑧太いしっぽ この八つが災難や
悪事から身を守ってくれているとされています。たぬきは見事
に八つを兼ね備えているということです。通い帳というのは、
お金の出し入れを記録した帳簿です。確かに身を守りますね。
また、太いしっぽが縁起がいいのは「何事もしっかり終わる」
という意味があるからだそうです。さて二中生の皆さん、実は
私がこの八つを兼ね備えています。ですから明日の定期考査も
Goodjob! (9月16日飯田芳男)
Hello校長室533
■私が中学の定期考査になると歌ってた「♪人間なんて ラララ
ララ…」の曲がCMで流れていてなつかしくなりました。楽しく
試験勉強するためには歌の力も借りていました。でも二中生の皆
さんには「(聴き)ながら勉強」はおすすめしません。集中しな
いといけません。ところで、西野カナさんの名曲『Have a nice
day』には『がんばれ私! がんばれ今日も! いってきます
いってらっしゃい』という歌詞があります。この曲がめざまし
テレビで流れていた頃、この歌詞を呪文のように唱(とな)え、
無理やり元気に出勤していました。私に元気がない時は「応援ソ
ングを借りる」というのが私のトリセツです。
(9月15日飯田芳男)
Hello校長室532
■給食は生徒に人気がある中華丼でした。配送の車が学校を出て
いくまでに時間がかかりました。予約が多かったと思います。う
ずらの卵が2個写真に写っています。きっとみんな平等(?)に
同じ数だったことでしょう。ちょうど先週は給食の予約で校長室
前はにぎやかでした。ある日2~3人で来て一人がじっくり選ん
でいると、「秒で決めてよ~」というセリフが聞こえてきました。
秒でという意味は1秒のことでしょうか?あるいは3秒それとも
10秒?と思いを巡らせていたら「そっこーで決めようよ」とい
う声も聞こえました。私の頭が「速攻!」と反応するまでに5秒
はかかったと思います。若者言葉への反応が鈍い私です。さて、
明日は定期考査です。二中生の皆さんは帰宅後、速攻で勉強です
ね。秒で寝ないでくださいね。がんば~れ!
(9月14日飯田芳男)
Hello校長室531
■朝晩は幾分涼しさを感じます。少しずつ秋が進んでいきます。
二中の校庭は桜や松がメジャーですが、PTA広報の表題になっ
ている金木犀も存在感があります。来月には良い香りが漂うこと
でしょう。登場まで地道に準備するあたり、学び舎の二中生と似
てるところもあります。また、新たな週が始まります。私は先週
と違う「いい人」になりたいと思ってウン10年です!
(9月13日飯田芳男)
Hello校長室530
■小学校3~4年生の担任を何度か経験したことがあります。私
にとっては音楽の授業が大変な鬼門の学年でした。3年生では、
この時期に「秋の子」を歌わせていました。♪すすき~の中の子
イチニの3人…という歌です。音楽素人の私のオルガン伴奏が
廊下に響きます。そのうち、あちこちからクスクスと笑いが…。
なにしろ鬼の形相(ぎょうそう)で弾いていますから、児童には
滑稽(こっけい)見えたと思います。児童も笑いをかみころして
いて、歌えるわけがありません。おまけに和音がワンパターン。
9月になると思い出す悲惨なエピソードです。
(9月12日飯田芳男)
Hello校長室529
■『たぬきの焼き物』が玄関先にあると思わず「今日はいいこと
あるな」と思って通り過ぎます。二中生の皆さんはこのたぬきを
見たことがあるでしょうか。「信楽(しがらき)焼(やき)タヌ
キ」と言います。陶芸家の藤原銕造(ふじわらてつぞう)さんが
作ったのが最初と言われています。たぬきは「他を抜く」「太っ
腹で冷静」という意味合いをもつそうです。また、信楽たぬきが
もつ徳利(とっくり)は、「人徳を身につける」に通じるそうで
す。かぶっている笠は「災難から身を守る」という意味だそうで
す。私は、「他を抜く」というのは勝ち抜いていくとか選ばれる
という意味なのかなと想像しました。飲食店の入口でも見かける
からです。このたぬきを見つけると、二中でいいことが起きます。
今日は二つ(二匹?二頭?)見つけました!
(9月11日飯田芳男)
Hello校長室528
■今日は「重陽の節句(ちょうようのせっく)」です。旧暦9月9日
は、菊が美しく咲く頃なので、別称『菊の節句』です。重陽の所以
(ゆえん)は、奇数が重なることが縁起がいいとされた中国で、一番
大きい9が重なったからだという説が有力です。我が家では、祖母が、
3月に仕舞った母のひな人形をもう一度飾る「後(あと)のひな」と
いう風習を実践していました。「大人のひな祭りだよ。」と笑ってい
ました。真相はおおいに不明です。でも、あちこちに菊の節句の風習
は残っています。立川市小学校給食では菊花蒸しが登場しています。
Bブロックは今日、Aブロックは明日です。今日の中学給食は栗おこ
わでしたが、来年はぜひ二中生に、白と黄色の菊花蒸しを食べさせた
いです。栄養士さんよろしくお願いします。 (9月9日飯田芳男)
Hello校長室527
■給食は、カレーソーススパゲティ、ポトフ、ビタミンサラダ、型抜
きチーズでした。給食の野菜は日々平均すると120gです。1日に
350g必要としますから給食で3分の1は確保できます。ありがた
いことです。自宅からお弁当を持ってくる人も、ご家族が栄養バラン
スを考えてくれていると思います。二中生の皆さんの中には、四食く
らい食べても平気な人がいるでしょう。食べ盛り、育ち盛りの皆さん
がうらやましいです。何でも食べて身体と心に栄養を、たっぷり摂っ
てほしいですね。皆さんの夕飯は何でしょう。楽しみですね。私は、
早くも今朝の食事が思い出せずうろたえています。
(9月8日飯田芳男)
Hello校長室526
■台風9・10号で被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げ
ます。今日は立川も時折激しい雨となっています。災害につながらな
いことを祈るのみです。今朝の生徒会朝礼は放送で行いました。金曜
日に放送で行うことをきめました。「月曜日の天候は不安定」という
予報がでていたからです。もちろん予報はあくまで予報です。先の事
を予測するのは難しいです。しかし今回気象庁は、きっぱり台風への
早めの対応を呼びかけていました。『安全はすべてに優先する』まさ
にその通りだと思います。 (9月7日飯田芳男)
Hello校長室525
■「テレビを時計代わりに…」と言う大人がいます。忙しい朝はテレビ
画面の時刻表示は役に立ちます。この時刻が変わる瞬間はテレビ各局で
微妙に違いがあり、興味深いです。例えば48分が49分になる時は、
右から左に変わるのですが、49分から50分になる時は二つの数字が
上から下に変わるテレビ局もあります。また5時59分が6:00にな
る時はそれぞれがド派手にひっくり返るテレビ局があります。私は番組
を見ないで、時刻表示の変化を楽しんでいます。でもこの楽しさに同調
した友人は誰もいません。ちなみに私の愛読書は、新田次郎さんの作品、
『孤高の人』(新田次郎著)です。 (9月6日飯田芳男)
Hello校長室524
■今日はポーツマス条約の締結日です。日露戦争の終結を約束するきま
りを確かめたのが1905年9月5日でした。教科書には1894年の
日清戦争、1904年の日露戦争、1914年の第一次世界大戦と30
年の重い史実が、わずかに数ページ記載されています。小学校では主に
偉人について学び、中学高校では通史と言って時代のトピックスを追い
かけています。時々、もう少し深く史実にふれてみようかなと思います。
本当に「時々」なのが私の反省点です。 (9月5日飯田芳男)
Hello校長室523
■高校の先生のお話を伺い、私も進路に悩んだ中学三年の頃を思い出
していました。今日は高校の先生が、「高校を選ぶ基準って、卒業後
の進路か部活動かな?制服っていうのはあまりないかな?」と言って
いました。なんと、私は都立も私立も、志望校は「制服」で決めてい
ました。「3年間私服だったら私の服のセンスでは笑いものだな」と
か「ブレザーはネクタイがしめられないし…。」等、高校案内のぶ厚
い黄色い本をながめ、勉強以上に思案していました。しかし家族は私
に一喝!「そんなこと考えるヒマがあったら勉強しろ!」と。ごもっ
ともです。でもそんなことが若さの証(あかし)だったのですね。お
恥ずかしいです。 (9月4日飯田芳男)
Hello校長室522
■ゲリラ豪雨とかゲリラ雷雨は、地域が限定されることが多いです。
昨日はまさにそうで、立川駅は降っていませんでしたが国立駅は強い
雨でした。新宿方向の電車がスピードを落としたので気がついたので
すが、立川駅と国立駅の中間で、雨の境目をはっきり見ることができ
ました。いつかは、私の右肩はぬれずに、左肩はびしょびしょという
くらいの境界線を歩いてみたいなと思っています。「秘境を歩く!」
を今後の目標にしています。 9月3日(飯田芳男)
Hello校長室521
■先日、体育科の先生が校長室に来て、ペットボトルを見ながら「こう
すいですか?」と尋ねてきました。私はペットボトルなので「香水?」
と首をかしげました。体育科の先生はこの暑さで疲れがたまったのだと
思い、小さい子に伝えるように「これはねミネラルウオーターと言って
お水です」と心の中でつぶやきました。すると体育科の先生がまたもや
「香水ですよね」と言ってきました。そこで私はようやく気が付きまし
た。さすが体育科の先生です。教養のかたまりです。「硬水ですか?」
と尋ねていたのですね。私は自分の早とちりを詫びました。そして再び
我が人生でベストワンの聞き間違えを思い出しました。「たまに歌うん
です」と「多摩ニュータウン」を聞き違えたのです。どこに住んでるの
ですか?の答えが、私の耳には、はっきりと「たまに歌うんです」と聞
こえたのです。 (9月2日飯田芳男)
Hello校長室520
■『おいしい記憶』で賞をとったエッセイを読みました。8月30日読売
新聞に掲載されていました。筆者が高校に落ちた時、合格と聞き待ちえた
近所のおばちゃんが、手作りスポンジケーキを持ってきてくれたそうです。
続けて内容を紹介します。泣きじゃくる筆者と両手で×をするお母さん。
沈黙の中、おばちゃんが奇声をあげます。「わあーやってもうたあ」ケー
キにおばちゃんのメガネが落ちケーキの文字がつぶれました。その文字は
「…でとう」になっていたとか。「おめでとう」を見せないおばちゃんの
優しい荒業(あらわざ)だったと筆者は述べています。文末で、美味しさ
とは、「美しい心で届けられた味」だと結んでいます。読後、私は、自分
の『おいしい記憶』をたどっています。 (9月1日飯田芳男)